着物を着てお出かけしよう!着物の初心者さんでも着物をについてわかる「着物とりっぷ」

肌襦袢とは【わかりやすく徹底解説】種類・価格相場・売り場・メリット・着方などを紹介*

「肌襦袢ってどんなもの?絶対必要?」「長襦袢とは違うの?」

着物初心者さんの中には、肌襦袢が何か分からない方もいることでしょう。

肌襦袢は着物を着る時に欠かせないアイテムですので、役割や着方をきちんと理解しておかなければいけません。

この記事では、肌襦袢がどんなもので、なぜ必要なのかを解説いたします。

値段相場や売っている場所、「長襦袢」との違いなども分かりやすくまとめましたので、ぜひ参考にしてください*

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肌襦袢とは?

肌襦袢(読み方:はだじゅばん)は着物用のインナーであり、「和装肌着」とも呼ばれています。

着物の生地は汚れに弱く、汗や皮脂が触れないように気を付けなければいけません。

肌襦袢を着ることで、着物と体が直接触れることがなくなるため、生地の劣化を防ぐことが可能です。

多くの肌襦袢は綿で作られており、通気性が良く軽いのが特徴です。

重ね着しても蒸れにくく、長時間着物を着ても快適に過ごせます。

着物とりっぷアイコン
色は白か淡いピンク色のものが主流ですが、外からは見えないため、好きなデザインを選んでみるのもおすすめです.*

肌襦袢はなぜ必要?

汗や皮脂を吸い取る以外にも肌襦袢を着る理由があります。

この章では、肌襦袢がなぜ必要なのか、着用するメリットを見ていきましょう。

夏は汗を吸収して冬は保温が可能

肌襦袢を着ることで、通気性の確保と保温効果が得られます。

夏場に汗をかいても、肌襦袢が吸い取ることでべた付かず、快適に過ごすことが可能。

また、冬場は保温効果の高い肌襦袢を着ることで、寒さを気にせず着物を楽しめますよ。

裾さばきが良く歩きやすくなる

肌襦袢の下半身部分にあたる「裾よけ」が、着物の裾さばきを良くし歩きやすくします。

とくに、浴衣のような綿でできた着物は足に絡まりやすいため、裾除けのついた肌襦袢が便利です。

足を出しやすくすることで、着物で移動するのが快適になりますよ。

着崩れを防止できる

肌襦袢は着崩れ防止にも役立ちます。

肌と長襦袢との間に入ることでズレを防ぎ、着物自体の着崩れが起こりにくくなるのです。

着物姿を美しく保つ為にも、肌襦袢は必須といえますね。

肌襦袢の種類

肌襦袢には「セパレートタイプ」と「ワンピースタイプ」の2種類があります。

それぞれの特徴を理解できると、自分に合う肌襦袢を選べるようになるでしょう。

この章では、肌襦袢の種類ごとの特徴を解説していきます。

肌着と裾除けに分かれた「セパレートタイプ」

肌襦袢のイラスト

セパレートタイプの肌襦袢は上下が分かれおり、肌着と裾除けをセットで着用します*

素材によって魅力がありますが、いずれも裾さばきを良くし、素肌が見えるのを防ぐのが役割です。

着物に慣れてきた方は、体型や好みに合わせて裾よけを選ぶと良いでしょう。

【サイズ・季節別】肌襦袢の選び方を解説!自分に合うタイプ診断や素材についても徹底紹介」の記事で自分に合う肌襦袢の選び方を解説しています。

【着物初心者向け・素材別の魅力】

素材魅力
綿汗を吸収しやすい
ポリエステルシワになりにくい
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ポリエステル素材は、主に「腰巻型・パンツ型・スカート型」の3つから選ぶことができます

上下一体型の「ワンピースタイプ」

ワンピースタイプの肌襦袢は、洋服のワンピースのように、上下一体となっているタイプです。

「着物スリップ」や「和装スリップ」とも呼ばれます。

ワンピースタイプの肌襦袢は、羽織った後に紐を結ぶだけで良いため、初心者でも簡単に着られるのが魅力です*

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軽い用事の時やちょっと出かける時に手軽に着られるため、1着持っておくと役に立ちます

【ワンピースタイプ】肌襦袢おすすめ12選!便利な機能性・素材・夏用や冬用のインナーを紹介」の記事ではワンピースタイプおすすめ肌襦袢を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

肌襦袢の着方

肌襦袢の着方を紹介します。

着崩れや汗染みを防ぐためにも、正しい着方を覚えておきましょう。

肌襦袢を着る手順

肌襦袢は以下のような手順で着用します。

1. 和装用のショーツやブラを身に着ける

2. 裾よけを身に着ける

3. 肌着を着る

ワンピースタイプの肌襦袢の場合、被るだけか腰帯を結ぶだけで着用可能です。

なお、くびれのような曲線のある場所は、タオルなどを使用して凹凸を減らしましょう

着物は凹凸がない方が綺麗に見えるため、体のラインが出にくい和装用下着を使用するのもポイントです。

肌襦袢の衿は見せるべき?

肌襦袢に小衿がついている場合、衣紋から少し見えることがあります。

小襟付きの肌襦袢は「衿を見せること」も目的としているため、気にならなければそのままでも問題ありません。

どうしても肌着が見えるのが嫌な方は、小衿のない肌襦袢を選ぶか、衿を切り取って着用することをおすすめします。

衿が気になる方向けの肌襦袢を紹介

肌襦袢の値段相場


肌襦袢の金額をご紹介!

こちらでは平均的な値段相場を掲載しているため、ぜひ購入する際の参考にしてみましょう*

販売店によるが約2,000円~15,000円前後と幅広い

着物を打っている女性のイラスト画像

肌襦袢の相場は1,000円台で買えるものから15,000円を超えるものまで、非常に幅広い値段で販売されています。

販売店により価格設定が異なり、また素材や種類(ワンピースタイプ/セパレートタイプ)によっても値段が大きく変わってくるので、購入の際はよく確認しましょう。

また、素材や機能によっても金額が変わるため、自分の用途に合った肌襦袢を選んでくださいね。

肌襦袢はどこで売ってる?

この章では肌襦袢の購入場所を紹介します。

肌襦袢を購入する場所の参考にしてみてください。

着物とりっぷアイコン
お店によっては取り扱いが無い場合を考慮し、事前に問い合わせると安心でしょう

伊勢丹や高島屋などの「百貨店」

百貨店

伊勢丹や高島屋などの百貨店では、素材や品質の厳選された肌襦袢が売られています。

衣類チェーン店などに比べると値段が全体的に高めなので、選ぶ際にはよく確認しましょう。

しまむらなどの「衣類チェーン店」

しまむらなどの衣類チェーン店では、比較的安価な肌襦袢が売られています。

手軽に肌襦袢を手に入れたい方は、近くの衣類チェーン店へ足を運んでみてください。

店舗によっては取り扱いがない場合もあるため、事前に店舗へ直接問い合わせをしてみると安心でしょう*

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ドン・キホーテでも一部取り扱われている噂があるようですよ*

イオン・イトーヨーカドーなどの「大型スーパー」

イオンやイトーヨーカドーなどの大型スーパーでも肌襦袢を購入できます。

和服売り場を設けている大型スーパーは多いため、手軽に肌襦袢が見つかりますよ。

スーパーのWebサイトや店内マップを確認し、和服売り場があるか探してみましょう。

着物専門の「呉服屋」

着物を専門に扱う呉服屋に行けば、間違いなく肌襦袢を購入することができます。

種類も豊富で好みのものを見つけやすいですが、値段はやや高めに設定されているところが多いためこちらも値段は必ずチェックしておきましょう!

スタッフさんは専門知識を持っている方も多いため、おすすめの肌襦袢を紹介して貰うのもいいですね。

Amazonや楽天市場などの「ネット通販サイト」

ネット通販サイトでは、さまざまな種類の肌襦袢を購入することができます。

安いものから高いものまで、機能や特徴の異なる肌襦袢を選べるためおすすめです*

実物を見ることができないため、サイズの確認や口コミのチェックを忘れないようにしましょう。

大手通販「着物向け補正下着」売上ランキング

各大手通販サイトによる、着物向けの補正下着の売り上げランキングをまとめてご紹介しています。ぜひこちらも合わせてチェックしてみてくださいね。

肌襦袢はユニクロでも買える?

ユニクロでは肌襦袢は販売されていません

しかし、エアリズムのインナーやペチコートなどは、通気性も良く裾さばきも多少良くなるため、浴衣の肌襦袢替わりにおすすめです。

また、ユニクロの「ワイヤレスブラ」は柔らかい素材でできており、和装ブラの代わりに使用できます。

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普段使いとの兼用もできるため、ユニクロの商品を肌襦袢替わりに使ってみるのも良いかもしれませんね*

肌襦袢は浴衣にも必要?

夏場に着る浴衣でも肌襦袢が活躍します。

浴衣に肌襦袢を着る必要性やメリットを見ていきましょう。

透け防止や汗染み防止になる

浴衣は薄手の涼しげな素材が使われているため、下着が透けやすいのが難点です。

肌襦袢を着ていれば地肌が透けて見える心配がなく、安心して浴衣を楽しめます。

また、浴衣は夏場に着ることがほとんどのため、汗対策が欠かせません。

汗染みを防ぎ快適に浴衣を着こなすためにも、肌襦袢は非常に重要です。

「浴衣のためにわざわざ買うのも・・・」と思うかもしれません。

しかし、大切な浴衣を長く着たい方は、夏用の肌襦袢を着ることをおすすめします。

夏用のおすすめ肌襦袢を「夏のおすすめ肌襦袢9選【涼しい・簡単・便利】着付けをラクにする商品をご紹介」の記事で紹介しているので、ぜひ一度目を通してくださいね。

肌襦袢と長襦袢の違いを簡単に解説

肌襦袢と混同されがちな「長襦袢」(ながじゅばん)。

「名前が似ているし、どちらかひとつでいいのかな?」と感じるかもしれませんが、それは間違いです。

肌襦袢と長襦袢の違いをきちんと理解し、正しく着用しましょう。

長襦袢は上着の下に着るTシャツのようなもの

着物を着る際の順番は、肌襦袢の上に長襦袢、そして着物となっています。

肌襦袢が下着なら、長襦袢は中着(=着物の下に着るTシャツのようなもの)というわけです。

肌襦袢も長襦袢も、「着物の下に着る」という意味では同じですが、それぞれ素材や役割などに違いがあります。

長襦袢についての詳しい解説は、「長襦袢とは【肌襦袢・半襦袢との違い】種類・値段相場・選び方、売っている場所をわかりやすく紹介」の記事を参考にしてください。

素材|肌襦袢と長襦袢の違い

肌襦袢は汗を吸収しやすく、肌触りのいい素材が使用されており、家庭用洗濯機で簡単に洗えます。

一方、長襦袢は絹や麻などのデリケートな素材でできており、自宅で気軽に洗濯はできません。

役割|肌襦袢と長襦袢の違い

肌襦袢には汗染みや皮脂汚れから着物を守る役割があります。

対して長襦袢は、着物の着崩れを防ぎ、裾さばきを良くするのが主な役割です。

見た目|肌襦袢と長襦袢の違い

肌襦袢は袖丈が短く、着物を着た後では外からは見えません。

長襦袢はあえて衿や袖から見せることで、オシャレの一部として楽しむことができます。

長襦袢と着物の色合わせにより、全体の雰囲気も変わり、よりセンスある着物の着こなしができるのです。

半襦袢は肌襦袢と長襦袢のいいとこどり

半襦袢は「半衿のついた肌襦袢」のことを指します。

通常、着物から半衿が覗くのは長襦袢です。

しかし、半襦袢は肌襦袢に衿が付いているため、一枚で肌襦袢と長襦袢の役割を果たします。

半襦袢は重ね着する必要がなく、気軽に着られるメリットがあります。

格式の高い着物には向きませんが、小紋など普段着用の着物に使うと便利ですよ。

まとめ

外からは見えない肌襦袢ですが、着物を着るうえで非常に重要な役割を果たしています。

誰もが着物を着こなせるようアシストしてくれる、縁の下の力持ちです。

快適に着物を楽しむためにも、ぜひ自分に合う肌襦袢を探してみてくださいね*