初心者が着物の着付けに必要なものは?便利な準備リスト・詳しいアイテム説明もわかりやすく解説!

着物女性の後ろ姿

着物初心者やこれから着付けをしたい方に向けて、着付けに必要なものは何か、何のために使うのか詳しいアイテム説明をわかりやすく解説しています。

便利な準備リストも付いているのでぜひチェックしてみてください。

目次

【準備リスト】着物の着付に必要なもの

カラフルな着物

着物の着付けに必要なものを「準備リスト」にまとめました。

着用する着物によって多少異なりますが、初心者に最低限そろえてもらいたいアイテムですのでぜひ参考にしてみてください。

アイテム解説
1着物着物の本体のことでTPOに適した着物を選びます
2長襦袢(半襦袢)着物の下に着る丈の長い肌着
3着物を締めるために巻いて結ぶ長い布
4帯締め帯をしっかり固定するための紐
5帯揚げ帯枕を隠すための道具
6かさね衿着物を重ね着しているようにみせる装飾アイテム
7肌襦袢着物を清潔に保つための上半身用のインナーウェア
8裾除け肌襦袢と合わせて着る下半身用のインナーウェア
9帯前板帯の下に挟む板
10帯枕(お太鼓)帯の結び方をサポートするクッション。 お太鼓結びのみ必要
11伊達締め(2本)帯を巻く前に着物の仮留めに使用する帯状の紐
12腰紐(5本)着崩れ防止のために着物を固定する紐
13衿芯衿の形を整えるためのアイテム
14タオル(4枚)着付けの補正に使うためのアイテム。 フェイスタオルが好ましい
15足袋草履を履く際に用いる靴下にあたるもの
16草履和装の着物を履く際の履き物
17バッグ財布やハンカチなど必要な小物を持ち運ぶためのアイテム

着物の着付けに必要なものの詳細

振袖 小物

着物の着付けに必要なものを細かく見ていきましょう。

着物

着物はシーンごとに着分けておりフォーマルな着物には振袖・留袖、カジュアルな着物には小紋・紬など柄や紋の数によって格が決まっています。

サイズは洋服と同じように「S・M・L」と表記されている場合もありますが、尺や寸で単位を表している場合もあるので実物をみて購入するのがおすすめです。

●正礼装・・・黒留袖、振袖、打掛、喪服

(結婚式、披露宴、成人式、葬儀などの冠婚葬祭)

●準礼装・・・訪問着、色留袖、色無地、付け下げ

(結婚式/披露宴、七五三、お宮参り、卒業式などの私的な行事)

●普段着・・・紬、浴衣

(お食事会、同窓会、観光、夏祭りなどのカジュアルなシーン)

長襦袢

長襦袢は着物の下に着る丈の長い肌着のことで、肌へ直接触れる「肌襦袢」とは違い、着物の袖口や裾からちらりと見せておしゃれも楽しめます。

一般的にはワンピース型の「一部式の長襦袢」を着用し、長襦袢を着たときにくるぶしぐらいの長さのものを選びましょう。

初心者におすすめの「うそつき襦袢」は、肌襦袢に衿や袖がついているので長襦袢を省略できます。

帯にも着物と同様に格が決まっており名古屋帯・丸帯などの種類があるので、合わせる着物と同等の格を選ぶと全体のバランスが整います。

一番多く使われる「名古屋帯」は、古くから礼装に使われてきた「丸帯」を改良して作られた帯です。

金糸や銀糸を使用した豪華な帯はフォーマルシーンからカジュアルシーンまで幅広いシーンで着用できます。

●袋帯・・・黒留袖、振袖

●名古屋帯・・・小紋、紬

●半幅帯・・・小紋、紬、浴衣

帯締め

帯締めは、帯を締めた後に帯の上から結んで固定する役割があります。

豊富なカラーや飾りが着物のワンポイントになり、男女問わずおしゃれを楽しめるアイテムです。

帯締めの種類は大きく分けて「組紐」と「丸ぐけ」があり、組紐はさらに平組・丸組・角組に分けられているので着物や帯の格に合う帯締めを選びましょう。

帯揚げ

帯揚げは帯をお太鼓結びにする際に帯枕が見えないように隠す役割があり、帯締め同様に着用するシーンで使い分けます。

フォーマルシーンには白や優しい色の帯揚げを、カジュアルシーンには色柄物のはっきりとした色がおすすめです。

帯揚げを必要としない半幅帯を着用する場合には、コーディネートのアクセントとして身に着けるのもよいでしょう。

かさね衿

かさね衿は、正装の場面や特別なシーンで着物の華やかさを出すために着物を重ねているように見せるための装飾アイテムです。

汗や皮脂から保護する役割がある「半衿」に対して、「かさね衿」は必須アイテムではないため華やかさを演出したいときのみ準備しましょう。

かさね衿を選ぶ際は、着物色に合わせるのが一般的で落ち着いた印象には着物と同系色、差し色として全体を引き締める際には反対色がおすすめです。

肌襦袢

肌襦袢は着物を着用する際の上半身用の肌着のことです。

肌に直接触れるので自分に合った質感を重視して選ぶのが好ましく、素材には綿や麻・絹・化学繊維が使われております。

肌襦袢の種類には、「セパレートタイプ」「スリットタイプ」「ワンピースタイプ」の3種類あり、初心者には最も簡単に着用できる「ワンピースタイプ」がおすすめです。

裾除け

裾除けは下半身用の肌着のことで、腰巻タイプ・スカートタイプなどがあります。

同じ役割を持つ肌襦袢とセットで着用するのが一般的で、着物や長襦袢が汚れるのを防いだり着崩れを防止するために着用します。

すべての着物に共通して同じ裾除けを使えるので、肌襦袢とつながっているワンピース型の肌着がおすすめです。

帯前板

帯前板とは帯を締める際に、帯の前側にはさんで帯がシワにならないようにするためのアイテムです。

サイズ選びが重要でフォーマルな着物には長めの帯前板を使用し、カジュアルな着物には短めの帯前板が向いています。

帯前板の種類は大きく分けてベルト付きとベルトなしタイプがあり、初心者には伸びがよく長さが調節できるバンド付きタイプが便利で使いやすいです。

帯枕

お太鼓結びをする際、土台として使用する帯枕。

帯枕のタイプは、大きくて厚めのもの・小さくて薄めのもの・はまぐり型があり、大きくて厚みがある帯枕は帯結びが豪華に見え、フォーマルな着付けにふさわしいです。

カジュアルな着物のお太鼓結びをしない着付けには必要ないアイテムです。

伊達締め

伊達締めは、着物や長襦袢の裾合わせをする際に使用し着付けを安定させる役割があります。

最終的に隠れてしまうアイテムですので、安く済ませたい場合には余った腰紐やストッキング、包帯などの代用品を使っても良いでしょう。

腰紐

腰紐は着物の着付けの要で着崩れを防止するための必須アイテムです。

しっかり固定するには、長襦袢に2本・着物で2~3本使用するので、少なくとも5本は準備しておくことをおすすめします。

腰紐は3〜5本セットで販売されているケースが多く、比較的リーズナブルに購入できます。

衿芯

衿芯は着物の衿を補強するためのアイテムで、薄くて平らな板を衿の内側にはさんで使用します。

衿芯を使用することで衿がくたびれたり崩れたりしづらくなるので、着物が肌にこすれるのを軽減し着物の装いにおいて清潔さと美しさを保てます。

「差し込み式」と「三河芯」の2種類のタイプがありますが、現在は「差し込み式」の方が手軽で衿紋が抜きやすいため一般的です。

タオル

タオルは着物専用などではなく、ご自宅にあるフェイスタオルがあればOKです。

着物を着る際はくびれがない寸胴体型のほうが着崩れしにくく、そのくびれを埋めて補正するためにタオルを使用します。

使用する枚数の目安は、寸胴体型なら2〜3枚・ウエストに凹凸がある方は4〜5枚程度です。

足袋

足袋とは和装用の靴下のようなもので、指が分かれているのが特徴です。

素足に直接履くため足にぴったりと合う状態が好ましく、普段履いている靴の−0.5cmを目安にするのがおすすめです。

また、素材には綿・ナイロン・麻などがあるので着用シーンで選びましょう。

草履

着物などの和装の履物として使われる草履は、底が平らで鼻緒がついているのが特徴です。

草履の台が高いものや金や銀・白色のデザインのものがより格式高い草履とされています。

フォーマルシーンでは5cm以上のものを、カジュアルシーンでは3〜5cm程度の高さがある草履を履きます。

バッグ

着物を着用する際、バッグは着用シーンに合わせて選びます。

フォーマルシーンならクラッチバッグ・ビーズバッグ・利休バッグ、カジュアルシーンならがま口バッグ・巾着・かごバッグがあります。

カジュアルな着物を着用する際は洋装用のバッグもおすすめです。

着物の着付けにあると便利なアイテム

着付けの道具

着物を着付ける際にあると便利なアイテムを紹介します。

必ず準備する必要はありませんが、より着付けがスムーズになるアイテムですので、ぜひ参考にしてみてください。

着物クリップ

着物クリップは着付けの際、背中心を固定するために使用するアイテムで、他にも衿の形を整えるときや帯を固定するときの仮留めに使用します。

ひとりで着付けをする場合は、後ろに手が回りにくいので着物クリップがあると大変便利です。

洗濯ばさみで代用もできますが、固定が甘かったり着物が傷ついてしまったりする場合もあります。

コーリンベルト

コーリンベルトはコーリン社が製造販売している「着物ベルト」のことで、用途は着付けの固定です。

使っても使わなくても着付けはできますが着付けを楽に行える補助アイテムは、初心者に重宝しています。

使い方を間違えると留め具の部分が肋骨にあたり痛くなってしまうので、使い方や付ける位置には十分気を付けてください。

和装用ブラジャー

和装用ブラジャーは、ワイヤーや装飾がなく着物を着用する際美しく着こなすための補正下着です。

洋装用とは用途が異なり胸元をつぶして凹凸のラインをなくすアイテムですので、ワンサイズ小さめのブラを選ぶと良いでしょう。

用意するのが難しい場合は、スポーツブラジャーや装飾のないノンワイヤーブラジャーなどワイヤーがないブラジャーでも代用できます。

補正着・パット

着姿をより美しく見せたい方には着物用の補正着がおすすめです。

上半身をつつむように必要な個所にパットがついており、ラクで簡単に体の凹凸をなくせます。

補正着があれば補正用のタオルや和装ブラジャーも必要ないので、補正が必要な体型の方はぜひ準備してほしいアイテムです。

腰紐(ゴム製)

着物を着付ける際に最低限必要な腰紐をゴム製に変えるだけで一段と着付けがラクになります。

ゴム製の腰紐は伸縮性があり体にフィットしやすく、紐を結ぶ必要がないため結び目が体に当たる心配がいりません。

ワンタッチ式で着脱がラクなので初心者にはぜひおすすめです。

手ぬぐい・タオル

着物を長時間着用しているとどうしても帯が緩んでしまい外出先で一から締め直すのは大変です。

そんな時は手ぬぐいや薄手のタオルを帯の隙間にはさめば簡単に補正ができます。

手や汗を拭ったりお食事の時の前掛けとしても必要になるので、かさばらない薄手のモノを持ち歩いておくと便利です。

初心者には着付け小物セットがおすすめ!

着付けセットイラスト

着付けに必要なアイテムは最低限といってもひとつずつ揃えるのはとても大変です。

はじめに揃える場合初心者には必要な小物がセットになった商品がおすすめです。

セット内容は商品によって異なるので自分に合った小物セットを選びましょう。

京都うさぎ堂|和装小物20点セット

京都うさぎ堂の小物セットは、着付けに必要なものが全て揃った充実したセット内容となっております。

便利アイテムとして紹介した着付けベルトや腰紐が6本も入っているので初心者や振袖などの格式高い着物を着用する際におすすめです。

肌襦袢・裾除けはM・Lサイズ、足袋はS~Lサイズの中からそれぞれサイズが選べます。

まとめ

今回は着物の着付けに必要なものを紹介しました。

着物をはじめ帯や帯締めには格が決まっており、どれもTPOに応じたものを選ぶことがマナーです。

初めのうちに小物を揃えておけば、好きなときに着物を着てお出かけを楽しめますね。

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この記事を書いた人

「着物とりっぷ」は、着物でお出かけしたくなる、着物と旅行の情報メディアです。 着物の初心者さんでも読みやすい記事を投稿し、タメになる知識を提供させていただいてます.*・゚⁡

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