伊達締めとは【コーリンベルトとの違い】種類や素材別で紹介!代用品や手入れ等の質問にも回答

伊達締めなどの着物小物が映る画像

着物を着る際、必ず用意しておかなければならない伊達締め。

しかし、その役割や使い方が分からないと、「なぜ必要なの?」「本当に準備しないとだめ?」と疑問に思ってしまいますよね。

そこで今回は、伊達締めとは何なのか、使い方や種類、購入場所など、伊達締めを徹底解説していきます!

目次

伊達締めとは

着物の小物(帯)

伊達締めは、着物や長襦袢の衿合わせを押さえて安定させたり、おはしょりを整えたりするために使われる着付け小物です。

幅10㎝前後の帯状の紐で、色や素材、形など、さまざまなものが販売されています。
着物姿を美しく保つため、通常は着物・長襦袢の両方で使用することが一般的であるため、着付けの際には必ず2本の伊達締めを準備しましょう。

コーリンベルトや腰ひもとの違い

伊達締めは、着物や長襦袢の衿合わせを押さえたり、おはしょりを整えるために使う着付け小物です。

一方、腰ひもは着物を腰や胸の位置で固定するための紐で、着物全体を安定させる役割があります。また、コーリンベルトは、衿を固定するために使う腰ひもの代用品です。

これらのアイテムは一見似ていますが、役割が異なるため、目的に応じて使い分けることが大切です。

伊達締めの使い方

着付けの小物

まず、伊達締めの中心を体の正面、ウエストとアンダーバストの間に合わせましょう。伊達締めを使用する際は、以下の手順に従ってください。

  • 整える: 余った部分は伊達締めと着物や長襦袢の間に入れて整えたら完成です。
  • 位置を確認する: 伊達締めの中心を体の正面、ウエストとアンダーバストの間に合わせます。
  • 背中に回す: 伊達締めの両端を持ち、背中側に回します。
  • 交差させる: 背中で両端を交差させ、右端を上、左端を下にずらします。
  • 固定する: 上にずらした方を折り下げ、体の前に持ってきた両端を2回絡めて結びます。

    余った生地は伊達締めと長襦袢(着物)の間にしまって、完成です。

上記の手順に従うことで、伊達締めを正しく装着し、着物の美しさを保つことができるでしょう!

伊達締めの種類

3本の伊達締め画像

伊達締めには大きく分けて、2つの種類があります。

それぞれの長所と短所を知って、自分にあった伊達締めを選びましょう。

伝統的な帯状の伊達締め

帯状の紐を結んで使う伝統的な伊達締めです。

端から端まで均一の幅となっており、体に巻き付けて使うため、長さは2m程度あるのが一般的。

着物を体型に合わせてしっかり押さえられるため、大きな着物や重たい着物を着る時は、こちらが断然おすすめです。

マジックベルト式の伊達締め

ベルト状で、端にマジックテープが付いている伊達締めです。

マジックテープは結ぶ必要がないので誰でも簡単に取り扱える反面、締め度合いの調節が難しかった場合は着物を傷つけてしまうことも……。

ですが、マジックベルト着崩れを直すのが簡単というメリットもあるので、着物初心者はまず、手軽なマジックベルトの伊達締めから始めてみると良いでしょう♪

伊達締めの素材

伊達締め

締め方の種類だけではなく、素材も、さまざまなものがある伊達締め。

素材によっても、使い心地に差があるので、自分に合うものを探してみましょう。

スタンダードな伊達締めと言えば、しなやかで美しい正絹で織られたもの。

締めやすく、緩みにくいという特徴を持つ絹製の伊達締めを使うことで、着崩れが起こりにくく、腰回りの不快感も抑えられます。

お値段は張るものの、メリットが多く、長く使えるということもあって、着物愛用者ほど、絹製の伊達締めを好むようです。

同じ生絹でも、夏に使うなら紗の伊達締めがおすすめ!

夏用の着物生地としても使われる紗は、絹を「からみ織」という方法で織ったもので、通気性が良く、見た目も爽やかです。

着物愛用者の中には、「いろいろ伊達締めを試したけれど、結局、紗の伊達締めを1年中使っている」という人もおり、使い心地の良い商品となっています。

化学繊維

伊達締めには、手に取りやすい価格で販売されている化学繊維のものもあります。

安価なため「着物用品をとりあえず一式揃えたい!」という方にはおすすめできるものの、化学繊維の伊達締めには、滑りやすい、通気性が悪いなどの欠点も。

イベントや式典など、短時間での使用なら問題ありませんが、1日中着物を着ているというときは、化学繊維の伊達締めは避けた方が良いかもしれません。

メッシュ素材

紗の伊達締めと同じく、暑い時期にピッタリなのが、メッシュ素材の伊達締めです。

通気性が良く、付け心地が軽いメッシュ素材の伊達締めは、手入れが簡単で、初心者にもおすすめ!

しかし、安価なものだと、数回使っただけで捻じれてしまった、傷んでしまったという意見もあるので、商品選びには注意が必要です。

伊達締めを買える場所

京都の町並みと着物女性の後ろ姿

着物を着る上で、重要なアイテムの伊達締めですが、一体どこで買えるものなのでしょうか。

ここからは、伊達締めが購入できる場所をご紹介します。

呉服店

着物用品が揃う呉服店では、もちろん伊達締めも購入することができます。

「どんな伊達締めがいいのか分からない…」「伊達締め選びで失敗したくない!」という方は、呉服店で購入するのが安心でしょう。

店員さんと相談しながら、商品を選べるので、着物初心者におすすめの購入場所です。

ネットショップ

伊達締めは、楽天やAmazonなどのネットショップでも販売されています。

価格や素材、締め方など、「さまざまな商品を比較して購入したい」という方にはピッタリの購入場所。

付け心地のイメージが湧きにくいというデメリットはあるものの、自宅から商品を注文できる手軽さも魅力です。

100円ショップ

どんなものでも売っていそうな100円ショップですが、実は、伊達締めは販売されていません!

しかし、「今すぐ伊達締めが必要!」「着付け小物はできるだけ安く揃えたい」という方にとって、やはり、ダイソーなどの100円ショップは強い味方。

伊達締めを家に忘れてしまった時など、どうしても100円ショップを利用したい場合は、幅の広い包帯やストッキングを代用品として購入すると良いでしょう。

おすすめの伊達締め5選

目移りしてしまうほど、いろいろな種類が販売されている伊達締め。

しかし、数が多すぎて、どれを選べばいいのか分からない!とお困りの方も多いでしょう。

そこでここからは、おすすめの伊達締めを厳選してご紹介します。

博多織伊達締め

絹を50%以上使用している証である、金証紙が貼付された、伝統的な博多織の伊達締め。

締め心地が良く、着崩れにくいと愛用者の多い博多織の伊達締めですが、こちらの商品は手を出しやすいお値段となっており、これから着物を始めたい!という方にもおすすめです。

博多織・紗の伊達締め

博多織の伊達締めと同じく、こちらの紗の伊達締めも、金証紙が貼付された評価の高いお品です。

見た目にも爽やかな紗の伊達締めは、通気性が大変良く、夏はもちろん、季節を問わずに使用していただけます。

シャーリング伊達締め

両脇にゴムが入った、ストレッチ性の高いシャーリング伊達締め。

ポリエステルでできた伊達締めですが、よく締まって使いやすいと、評判の良い商品です。

お仕事やお稽古、食事をする場面など、伊達締めをしていると苦しくなってしまう方は、試してみてはいかがでしょうか。

マジックベルト伊達締め

結ぶ手間なく、誰でも簡単に取り付けられる、マジックベルトの伊達締めです。

ピンク色が多いマジックベルトの伊達締めですが、こちらは9色展開となっており、お手持ちの着物と色を合わせて、見えないお洒落が楽しめます。

メッシュ素材のマジック伊達締め

メッシュ素材の、軽くて通気性が良い、マジックベルト伊達締めです。

安価なものだと、数回の使用で傷んでしまうメッシュの伊達締めですが、こちらは、1万回の伸縮テストにも耐えられる非常に丈夫な商品となっています。

ネットに入れれば、洗濯機でのお洗濯も可能なので、手軽にお手入れできる商品をお探しの方におすすめです。

伊達締めに関するよくある質問

美しく着物を着るために、欠かせない存在の伊達締め。

ここからは、そんな伊達締めに関するよくある質問を解決していきます!

伊達締めのお手入れ方法は?

伊達締めを使用した後は、陰干しして汗を飛ばし、アイロンをかけるだけでお手入れは完了!

博多織の伊達締めは、洗うとコシがなくなってしまうため、洗濯しないのが一般的です。

メッシュ素材の伊達締めなど、洗濯可のものは、表示に従ってお手入れしましょう。

浴衣を着る時にも伊達締めは必要?

暑い時期に着用する浴衣は、「伊達締めはいらない!」という意見も多いようです。

着崩れを防ぐためには、浴衣でも伊達締めを使用したほうが良いですが、熱のこもりやすい胸元を押さえるため、時には汗疹の原因になってしまうことも……。

浴衣を着る時は涼しさを優先して伊達締めは使わない、もしくは、長襦袢にだけ使用したり、夏向きの通気性の良いものを試したりと、自分に合う方法を探してみましょう!

伊達締めの代用になるものはある?

自宅に忘れてきた時など、緊急で伊達締めが必要になった場合、代用になるものは、腰紐、ストッキング、包帯などが挙げられます。

特に、ストッキングや包帯は、100円ショップやコンビニ、ドラッグストアでも調達できるので、覚えておくと安心ですね。

まとめ

今回は、伊達締めについて、使い方や種類、入手方法などを徹底解説していきました。

美しい着物姿を保つため、用意しておくべき伊達締めですが、色や柄を着物に合わせて、見えないお洒落を楽しむのも素敵ですよね。

伝統的な絹製以外にも、さまざまな種類の伊達締めがあるので、是非、自分に ピッタリの伊達締めを探してみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

「着物とりっぷ」は、着物でお出かけしたくなる、着物と旅行の情報メディアです。 着物の初心者さんでも読みやすい記事を投稿し、タメになる知識を提供させていただいてます.*・゚⁡

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