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衣紋とは?【わかりやすく徹底解説】衣紋の抜き方・コツなどを紹介!

そもそも衣紋とはなんなのか?
どうやったら上手に衣紋を抜けるようになるのか?

今回の記事では、衣紋の抜き方やコツについて、わかりやすく解説していきます。

コツさえ掴めば、衣紋を抜くのは簡単です。
ぜひ、きれいな着姿を作る参考にしてみてください。

衣紋とは

着付けを始めると耳にする「衣紋」。
そもそも衣紋とはなんなのかを解説していきます。

衣紋とは「着物の後ろ襟の部分」のこと

衣紋とは、「着物の後ろ襟の部分」のことを指します。

辞書を引くと「着物の襟の胸で合わせる部分」と出てきます。
しかし、「衣紋を抜く」と言うときの「衣紋」が表すのは「後ろ襟」のことです。

現代の女性の着物は、この衣紋を抜いてうなじを少し見せるような構造になっています。

衣紋を抜くメリット

衣紋を抜くことに、いったいどのようなメリットがあるのでしょうか?
「衣紋を抜きましょう」と言われる訳をお伝えします。

衣紋を抜くと着姿がきれいに見える

衣紋を抜くメリット。
それは、着物の着姿がきれいに見えることです。

首は長く、肩から背中は華奢に見えるので、衣紋を抜くと女性らしいラインになります。

衣紋を抜く理由

そもそもなぜ、衣紋を抜くようになったのでしょうか?

その始まりは、江戸時代中期。
衣紋を抜き始めた理由は、2つありました。

髪の汚れから襟を守る

江戸時代中期になると、女性たちは髷を結うようになりました。
特に後ろをふっくらさせる髪型が流行ったため、襟を詰めていると髪があたって汚れてしまいます。
その汚れを防ぐために、衣紋を抜くようになったのです。

着姿を美しく見せる

襟の汚れを防ぐという実用的な理由がメインですが、それだけではありません。
衣紋を抜くと、女性らしく美しい着姿を演出できます。

実用的かつ見た目も良いことから、衣紋を抜いて着ることが広まったのです。

衣紋抜きの抜き方

衣紋を抜くのが苦手、という方は多いのではないでしょうか。
ここでは、上手に衣紋を抜くコツをお伝えしていきます。

長襦袢を正しく着る

着付けの土台は、長襦袢です。
長襦袢を正しく着ることができれば、衣紋は自然と抜けるようになります。

  • 長襦袢の背中全体を後ろに引き下げる
  • 襟を肩に密着させる

上記に気を付けるといいでしょう。

きちんと補正する

補正が足りていないと、着物は着崩れてしまいます。
特に背中からヒップにかけては大きくくぼんでいるので、タオルなどをしっかり当てるといいでしょう。

きちんと補正をすれば、襟がだんだん詰まってきてしまうこともなくなります。

着付ける際の姿勢に気をつける

着物を着るときの姿勢に気をつけるのも重要です。

襟や裾を合わせようと一生懸命になると、ついつい下を向きがちになります。
けれども、その状態で着付けると正しい姿勢に戻ったときに着崩れてしまうのです。

正しい姿勢で着付けをすることを意識しましょう。

目安は「こぶし一つ」分!

衣紋を抜く目安は、だいたい「こぶし一つ」分。
これが一番美しく見えると言われています。

年代やシーンによって推奨される抜き加減は変わりますので、次で詳しく見ていきましょう。

【年齢別】衣紋のおすすめな抜き方

衣紋は、どれくらい抜くのがいいでしょうか?

それは年代、また着物を着るシーンや体型によって変わります。
それぞれ詳しく解説していきます。

20代の衣紋の抜き方

10代後半〜20代の若い方は、衣紋を抜きすぎないようにしましょう。
あまり大きく抜いてしまうと、水商売のように見えてしまうので注意が必要です。

30代の衣紋の抜き方

30代の方は、20代の頃よりもやや抜き気味にします。
大人としての魅力が輝き始める年代です。
ゆったりとしたシルエットが好ましいでしょう。

40代の着物の抜き方

40代の方は、衣紋を多めに抜きます。
しっとりとした艶やかな装いが似合う年代です。

多めに衣紋を抜くと、より美しく見えますよ。

またそれ以上の年代の方は、あまり抜きすぎないほうが魅力的です。

着物を着るシーンや体型によっても変わる!

衣紋の抜き方は、年代だけでなくシーンや体型によっても変わります。

フォーマルとカジュアル

以下のようなフォーマルな着物を着るときは、衣紋を多めに抜きましょう。

  • 振袖
  • 留袖
  • 訪問着
  • 附下げ

以下のようなカジュアルな着物を着るときは、衣紋は抜きすぎないようにしましょう。

  • 小紋

ふくよか体型とほっそり体型

ふくよかな方は比較的多めに、ほっそりした方は比較的少なめに衣紋を抜くと、バランスが取れた美しい着姿になります。

きれいに衣紋を抜くには「衣紋抜き」が便利!

長襦袢や補正に気をつけてみたけれど、どうしても上手く衣紋が抜けない…。

そんな方には、「衣紋抜き」がおすすめです。
使い方や、購入できる場所をお伝えします。

衣紋抜きとは

衣紋抜きとは、その名の通り「衣紋を抜くための道具」です。
長襦袢の背に縫い付けて使います。

紐を通せる穴が付いているため、たとえ動き回ったとしても、後ろに引いた衣紋が上がってこないような仕組みになっています。

着付けに慣れてくると、衣紋抜きを使わずともきれいに衣紋を抜けるようになります。
しかし、最初はこういった道具を使ったほうが綺麗に着付けることができますよ。

衣紋抜きはどこで買える?

続いて衣紋抜きを購入できる場所をお伝えします。

呉服屋やネットショップ

衣紋抜きは、呉服屋やネットショップでも取り扱っています。
500円ほどで買えるので、気軽に試してみてください。

長襦袢を誂える際に付けてもらう

もしも長襦袢を誂えるのであれば、呉服屋さんに「衣紋抜きを付けてください」とお願いしてみましょう。
衣紋抜きは呉服屋さんで販売しているものを購入することになりますが、自分で縫い付けなくて済むのでおすすめです。

衣紋抜きをしない場合とは

着物=衣紋を抜く、という訳ではありません。
衣紋抜きをしないのはどのような場合なのかを、3つご紹介します。

子ども

子供の着物は、衣紋を抜きません。

七五三や子供の浴衣などをイメージしてみてください。
襟は首にぴったりと付いているはずです。

男性

男性も衣紋を抜きません。

そもそも衣紋を抜き始めたのは、後ろにボリュームのある髷で襟が汚れるのを防ぐためでした。
男性の髷は襟を汚すような形ではなかったため、衣紋を抜く必要はなかったのでしょう。

袴を着るとき

成人女性であっても、衣紋をほとんど抜かない場合があります。
それは袴を着るときです。

女性が袴を着る場面は、現在では卒業式がメインとなります。
その際、髪を結い上げず下ろしている方も多く見かけます。
衣紋を抜き過ぎると、髪のシルエットが崩れてボコッとなってしまうこともあるのです。

最近は袴でも衣紋を大きく抜く方が多いようですが、髪型とのバランスも考えて抜き加減を決めるといいでしょう。

まとめ

着物を着る上でネックになりがちな「衣紋の抜き方」。
今回の記事では、そもそも衣紋とは何なのか、また上手に衣紋を抜くコツについてお伝えしました。

衣紋がきれいに抜けるだけで、着物姿はぐんときれいに見えるようになります。

コツさえ掴めば、衣紋はきれいに抜けるようになるもの。
この記事を参考に、ぜひ衣紋を抜く練習をしてみてください。