織紐とは【徹底解説】種類・選び方・保存方法からおすすめ商品までご紹介

和装の結婚式で着物を着ている男性と女性の画像

和装の結婚式で、新郎が着用する黒紋付羽織袴の白いふさふさは、「羽織紐」と呼ばれる、羽織の胸元が開かないように留めておくためのアイテムです。

男性らしさを象徴するような凛々しいイメージが強い羽織紐ですが、実は、男女関係なく、和装に取り入れられるとご存じですか?

この記事では、着物姿を引き締める羽織紐について、種類や選び方、保管方法、さらにはおすすめ商品まで幅広く解説します。

目次

羽織紐とは

羽織紐とは、着物の上に羽織を着たとき、胸元が開かないように留めておくための紐のことです。

実用性に優れた羽織紐ですが、豊富なデザインで、コーディネートのポイントになるため、ファッションアイテムとしても大人気。

羽織紐は付け替えが可能で、羽織の衿に縫い付けられた「乳(ち)」と呼ばれる紐通しに取り付けて、使用します。

男性用と女性用の羽織紐の違い

和装結婚式

羽織紐は、日常着のおしゃれとして使われることも多いですが、男性に限っては、黒紋付羽織袴の正礼装や、フォーマルな場で着用する準礼装・略礼装でも使用します。

また、結び方も男女に違いがあり、男性は羽織紐の房が上を向くように結ぶ一方、女性は蝶結びや叶結びなどが一般的。

太く力強い印象がある男性用の羽織紐に比べ、女性用の羽織紐は、華奢で可愛らしいイメージの商品が多いことも、大きな違いです。

羽織紐の種類

羽織紐

アクセサリー感覚で、着物姿をより魅力的に演出できる羽織紐。

さまざまなデザインがありますが、紐の組み方や素材で、3つの種類に分けられます。

丸組み

丸く組んだ羽織紐を「丸組み」と呼びます。

羽織紐の中でも、丸組みは最も格が高いとされているため、男性のフォーマルなシーンではこちらがおすすめです。

平打ち

断面が円状になる丸組みに対し、平たく組まれた羽織紐は「平打ち」と呼ばれます。

シンプルでスマートな見た目の平打ちは、フォーマルからカジュアルまで幅広く使用できて便利。

房の無い平打ちの羽織紐は、コーディネートが組みやすく、カジュアルシーンで役立ちます。

無双

「無双」は、木玉やトンボ玉などのパーツを紐に通した羽織紐のことを指します。

豊富なデザインが楽しめる無双の羽織紐は、街歩きや観光など、普段着のおしゃれにピッタリ。

女性向けの商品では、パールなどの天然石を使用した羽織紐も販売されているため、石の意味で商品を選ぶのもおすすめです。

羽織紐の取り付け方

羽織紐

羽織の衿に縫い付けられた「乳」に取り付けて、使用する羽織紐。

その取り付け方には、2つのパターンがあります。

直付け(じかづけ)

「直付け」は、羽織に直接、羽織紐を結びつける取り付け方です。

直付けタイプの羽織紐の端には、「坪(ツボ)」というループがあり、ストラップの要領で取り付けます。

直付けの羽織紐は、見栄えが良いというメリットがある一方、羽織を脱ぎ着する際には、体の正面で結ばれた紐をほどかなければならないというデメリットもあるため、着物上級者向きの取り付け方です。

鐶付け(かんづけ)

S字鐶やカニ鐶など、金具で乳に羽織紐を取り付ける方法を「鐶付け」と呼びます。

キーホルダーのように、引っかけるだけで手軽に取り付けられる鐶付けは、着物初心者から上級者まで幅広い層に人気。

また、鐶付けタイプの羽織紐は、正面の紐をほどかなくても羽織の脱ぎ着ができるため、「紐の結び方が分からない!」という方には特におすすめです。

羽織紐の選び方

人差し指をたてる着物女性

着物姿は、羽織紐のデザインによって、印象が大きく変わります。

ここでは、フォーマルとカジュアルに分けて、羽織紐の選び方を紹介します。

フォーマルなシーンの羽織紐

フォーマルなシーンで羽織紐を使用するのは、男性のみです。

結婚式など、黒紋付羽織袴を着用する際には、必ず「大振りの房が付いた白の羽織紐」を使用しましょう。

黒紋付より少しカジュアルダウンした、色紋付羽織袴を着用する場合には、明るいグレーなど、白に近い色の羽織紐でも問題ありません。

カジュアルなシーンの羽織紐

カジュアルなシーンでの羽織紐は、色合いや大きさのバランスを考えて、着物や羽織、帯などと調和するものを選ぶと良いでしょう。

一般的に、コーディネートは3色までにすると、まとまりが良いとされています。

女性の場合、帯留めを使ったコーディネートをするなら、無双以外の羽織紐を選ぶと、帯留めに傷がつかず安心です。

【男性向け】羽織紐のおすすめ商品3選

男性の羽織り

男性にとって、重要な着物アイテムである羽織紐。

ここからは、男性におすすめの羽織紐を3つご紹介します。

フォーマルに最適な正絹羽織紐

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絹を100%使用した、白を含む10色展開の丸組み羽織紐です。

職人の手仕事が光るボリュームたっぷりの美しい房や、男性らしい太く凛々しい紐は、人生の節目となるハレの日にピッタリ。

専用の桐箱付きで、保管がしやすいところもうれしいポイントです。

明るい色が着物に映える羽織紐

浴衣 七五三 安売り天国とせん
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コーディネートの差し色にも使える、おしゃれな男性必見の羽織紐です。

寒色系のお色を中心に、明るいカラーが取り揃えられた遊び心のある羽織紐ですが、実は絹を100%使用した本格派。

いつもと一味違う着物姿を楽しみたい方におすすめの商品です。

バイカラーがおしゃれなも木玉付き羽織紐

シックな木玉とバイカラーの紐が目を引く、こだわりの詰まった無双タイプの羽織紐です。

2つの木玉のあいだには、マグネットが仕込まれており、羽織紐を乳から外す手間なく、羽織の脱ぎ着が可能。

着物や羽織のコーディネートに合わせて、紐の表裏を変えられる、シンプルなのに表情豊かな羽織紐です。

【女性向け】羽織紐のおすすめ商品3選

手水を行う女性

着物姿をより自分らしく、魅力的に見せられる羽織紐。

ここでは、女性におすすめの羽織紐を3つご紹介します。

華奢なシルエットが愛らしい羽織紐

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華奢な丸組みの紐が女性らしさを演出する、使い勝手の良い羽織紐です。

お色は黒や白を含む6色展開で、紐の先端には房ではなく、愛らしいチャームが輝きます。

こちらは直付けタイプの羽織紐となっており、すっきりした見た目がお好みの方に、おすすめしたい商品です。

縁起の良い叶結びの羽織紐

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鮮やかなカラーと、可愛らしい叶結びが特徴的な羽織紐です。

表から見た形は「口」に、裏から見た形は「十」に見えることが名前の由来の叶結びは、お守りなどにも使われる縁起の良い結び方。

一本の中にさまざまな色が使われており、おめでたい雰囲気を持つこちらの羽織紐は、お祝いごとやお正月などにおすすめです。

天然石やパールの上品な羽織紐

赤珊瑚、白珊瑚、淡水パールの3種類の天然石から選べる上品で繊細な印象の羽織紐です。

飽きが来ないシンプルなデザインで、秋冬向けの羽織はもちろん、薄手のレース羽織にもピッタリ。

帯留めを使わないコーディネートのワンポイントにも、おすすめの商品です。

羽織紐の購入場所

京都を訪れる着物女性

和装の重要アイテムである羽織紐。

ここでは、おすすめの購入場所を3つご紹介します。

呉服店

着物用品がそろう呉服店は、商品の実物を確認したい方や、プロに相談しながら羽織紐を選びたい方におすすめの購入場所です。

黒紋付羽織袴に合わせる羽織紐など、格を重視したものが欲しい場合には、呉服店で販売されている商品を選べば、間違いないでしょう。

羽織紐以外の着物用品もまとめて購入したい方にも、呉服店は便利です。

ネットショップ

楽天市場やAmazonなどのネットショップでも、羽織紐は販売されています。

デザインや紐の組み方、取り付け方法など、「さまざまな商品の中から比較検討して購入したい」という方は、ネットショップがおすすめ。

実物を見て選べないデメリットはあるものの、自宅から注文でき、数日で受け取れる手軽さがネットショップの魅力です。

フリマアプリ

フリマアプリでは、格安商品や新品同様の美品など、掘り出し物の羽織紐が見つかるかもしれません。

アプリを使い慣れている方や、アプリポイントがたまっている方には、絶好の購入場所でしょう。

ハンドメイドの羽織紐も販売されているため、人と被らない商品をお求めの方にもおすすめです。

羽織紐の保存方法

羽織紐

羽織紐は、羽織に付けたまま保存すると、房に癖が付いたり、トンボ玉などの飾りに傷がついたりしてしまうことがあります。

羽織紐の使用後は、必ず羽織から取り外し、専用箱や台紙に戻しておきましょう。

房付きの羽織紐の場合、房が下になるように立てかけて保存しておくと、癖がつかず、美しさを保てます。

まとめ

今回は、着物姿を引き締める羽織紐について、種類や選び方、保存方法などをご紹介していきました。

特に、男性の羽織紐は、用途による使い分けが重要です。

ぜひ、羽織を着用するシーンやコーディネートに合わせて、最適な羽織紐を見つけてみてください。

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この記事を書いた人

「着物とりっぷ」は、着物でお出かけしたくなる、着物と旅行の情報メディアです。 着物の初心者さんでも読みやすい記事を投稿し、タメになる知識を提供させていただいてます.*・゚⁡

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