着物を着たまま運転する機会がある方必見!
着物や浴衣など、和服を着たまま運転をすると違反になるのか、その根拠などを解説します。
知っておかないと痛い思いをしてしまうような情報を載せておりますので、ぜひ参考にしてください!
着物で運転すると法律違反になる?
![頬に指をあてる女性](https://kimonotrip.com/wp-content/uploads/2023/11/22627542_s.jpg)
着物で運転することは違法になるのかを解説します!
着物での運転を規制する法律はない
2023年現在、”着物で運転をしてはならない”と明確にしている法律はありません。
ただし、道路交通法では各都道府県の規則に従うこととされており、地域によっては違反となる場合があるのです。
着物で運転する場合は、運転する地域が特別な条例を出しているか確認する必要があるでしょう。
履物には注意する必要がある
着物で運転する際は履物に注意する必要があります。
というのも、多くの県では安全のために、スリッパや下駄などを履いたままでの運転を規制しているからです。
運転の際は、安全にペダル操作を行える履物に履き替えるようにしてください。
着物での運転が問題となった事例
過去、法衣(僧侶が着る着物)を着て運転した男性が交通違反となった事例がありました。
法衣から垂れ下がった袖が運転操作に支障をきたすとして検挙されましたが、証拠不十分として送検はされませんでした。
この事例から、着物での運転が違反になるかどうかを意見する声が多くなったのです。
着物を着て運転できない県がある?
![茶屋街と着物女性](https://kimonotrip.com/wp-content/uploads/2023/11/22224415_s.jpg)
着物での運転が違反かどうかは、各都道府県の公安委員会の定める規則によって異なります。
運転時の服装や履物について記載している都道府県をいくつか見ていきましょう。
愛知県
愛知県の道路交通規則では、運転の妨げとなるような衣服または履物を着用して運転してはならないとしています。
明確に着物と記載している訳ではありませんが、袖や裾の状態によっては違反と取られる可能性もあるでしょう。
東京都
東京都の道路交通規則には衣服に関しての記載はありませんが、木製サンダルや下駄などは運転操作に支障を及ぼすとしています。
着物自体は問題ないと考えられるため、草履や下駄などを履いたまま運転しないように気を付けましょう。
大阪府
大阪府の交通規則では、下駄スリッパなどを履いて運転してはならないとしています。
服装に関しての記載はないため、着物を着たまま運転することは問題ないようです。
栃木県
栃木県では、自動車や原動機付自転車を運転する場合、木製のサンダルや下駄を履いてはならないとしています。
運転操作に支障を及ぼす服装も禁止しており、状況にもよりますが、着物が規制される可能性もあるでしょう。
岩手県
岩手県では、衣服の袖や裾などが運転の障害になるとし、和服を着用して運転してはならないと明記しています。
ただし、袖や裾が安全かつ自由に動かせるよう、工夫している場合は該当しません。
岩手県で運転する場合は、裾をまとめる工夫やズボンを履くなどの対策をすれば良いでしょう。
秋田県
秋田県では、運転の妨げになる服装や下駄、木製サンダルを履いて運転することを規制しています。
秋田や岩手などの東北地方は移動手段に車を用いることが多いため、イベントや結婚式などに着る方も多いでしょう。
袖や足元を対策することを忘れないようにしてくださいね。
着物で運転する場合のポイント
![頬に指をあてる女性](https://kimonotrip.com/wp-content/uploads/2023/11/4870239_s.jpg)
着物で運転する際に気を付けるべきポイントを紹介します!
道路交通規則に違反しないためだけでなく、着崩れを防ぐポイントも合わせて紹介します。
袖が邪魔にならないようまとめておく
着物は袖が広くて長いため、運転中はハンドル操作の邪魔になってしまう場合があります。
運転の前には袖が動かないように、袖同士を結ぶか帯に挟むなどして対策しましょう。
着物クリップを持っていると、簡単に袖を留めることができますよ。
たすきがけでより安全に動きやすくする
袖が邪魔にならず、かつ腕を動かしやすいのがたすきがけです。
たすきがけは腰紐を背中に回すことで袖をまとめるため、両腕を大きく自由に動かせます。
袖同士を結んだり帯に挟む必要が無いため、とっさに腕を動かす必要があるときにも安心です。
ペダル操作しやすいようにズボンを履く
着物は裾が開かないよう着付けるため、そのままでは運転しづらいだけでなく着崩れを起こします。
運転の際は、着物にもんぺなどのズボンを履くことで安全に運転できるでしょう。
着物に合わせやすい「着物ズボン」などもあるので、運転の際に活用してみてくださいね。
リクライニングして帯に余裕を持たせる
着物を着て運転する場合は、シートをリクライニングすると姿勢に余裕が出るでしょう。
着物で運転席に座ると、帯の結び目がシートに当たり、運転しづらくなってしまいます。
着付けも崩れてしまうため、リクライニングを倒してスペースを作るといいですよ。
着崩れしないように運転するコツ
![着物の男性](https://kimonotrip.com/wp-content/uploads/2023/11/24360486_s.jpg)
着物で運転する際、着崩れしないように運転するコツを紹介します!
着物は美しい着姿が大事であり、せっかく着付けたのが崩れてしまってはもったいないです。
運転中の注意点を心がけておき、着付けたままの綺麗な姿で行動しましょう。
車に乗るときは先に座席に腰掛ける
車に乗るときは、足から上がると裾が広がり着崩れを起こす場合があります。
座席に座るときは先に座席へ腰掛け、両足を揃えて前に向き直ると綺麗に座れるでしょう。
車高の高い車に乗る際は、アシストグリップなどを掴んで安全に腰掛けてくださいね。
降りるときは先に外へ向き直る
車から降りるときは、乗るときとは反対に外に向き直ってから降りると良いでしょう。
両足を同時に地面に付け、まっすぐ立ち上がることで着崩れを防げます。
足を降ろす際は、裾が擦れたり地面について汚れないよう注意してください。
運転中は姿勢に注意する
着物での運転中は姿勢を正すようにしましょう。
猫背になったり体を傾けていると、着付けが崩れてしまう恐れがあります。
普通の服装より運転もしづらいため、安全運転のためにも背筋を伸ばして運転するように心がけてください。
まとめ
着物で運転することは必ずしも違反になるわけではありません。
しかし、都道府県の規則によっては着物や下駄などが禁止されていたり、厳しくみられる可能性があります。
着物を着て車に乗るときは、安全に配慮しつつ美しい姿を楽しめるように心がけてみてくださいね。