着物の格とは【初心者必見】フォーマル・カジュアル別・TPOに合わせた選び方完全ガイド

日本の伝統的な衣装である着物には、「格(かく)」という考え方があります。これは、着る場面にふさわしい装いを選ぶための基準です。

「着物ってどれを選べばいいの?」と悩む初心者の方でも、格の基本を知っておけば、TPOに合った着物を選ぶことができます。

本記事では、着物の格とは何か、どうやって選ぶのが良いのかをわかりやすく解説します。

目次

着物の格とは?

着物の格とは、フォーマル度を表す指標で、場面ごとにふさわしい着物の種類が決まっています。格の違いは、主に次のような要素で決まります。

  • 種類(用途):礼装、準礼装、略礼装、普段着
  • 素材:高級な絹から、綿やウールなどカジュアルなものまで
  • 模様・柄:豪華な刺繍や金銀の装飾があるものから、シンプルな小紋まで
  • :華やかな色使いか、落ち着いた色合いか

これらの要素を組み合わせることで、着物の格が決まります。

着物の格の種類

着物の格は大きく分けて4種類あります。それぞれの特徴と適した場面を見てみましょう。

1. 礼装(最も格式が高い)

結婚式や成人式など、格式の高い場面で着る着物です。

特に、黒留袖や色留袖は既婚女性の第一礼装とされ、華やかな金銀の刺繍が施されています。振袖は未婚女性の礼装として、袖丈が長く華やかなデザインが特徴です。訪問着も準礼装寄りですが、格調高い場面で着ることができます。

格式のある場にふさわしい装いを意識し、帯や小物も格を合わせることが重要です。

  • 代表的な着物:黒留袖、色留袖、振袖、訪問着
  • 特徴:金銀の刺繍や豪華な柄が多い
  • 適した場面:結婚式、披露宴、成人式、公式な式典

2. 準礼装(ややフォーマル)

格式は高いものの、礼装ほど厳格ではなく、幅広い場面で着られます。

訪問着や付け下げは、フォーマルな席にもカジュアルな席にも対応できるため、非常に便利です。結婚式のお呼ばれや、お茶会、パーティーなどにも適しており、華やかさと落ち着きを兼ね備えたデザインが特徴となっています。

訪問着は絵羽模様があり、付け下げは控えめなデザインが多いため、TPOに応じた使い分けが大切です。

  • 代表的な着物:訪問着、付け下げ
  • 特徴:華やかさを持ちながらも控えめ
  • 適した場面:結婚式のお呼ばれ、お茶会、パーティー

3. 略礼装(セミフォーマル)

カジュアルながらも、ある程度のフォーマルさが求められる場面に向いています。

小紋は細かい模様が全体に散りばめられ、色無地はシンプルながらも品のある一枚です。これらは食事会や観劇、お稽古ごとなどに適しており、帯や小物によってフォーマル感を調整することができます。

例えば、格の高い袋帯を合わせることで、やや改まった場面にも対応できるでしょう。

  • 代表的な着物:小紋、色無地
  • 特徴:シンプルで上品なデザイン
  • 適した場面:食事会、観劇、お稽古ごと

4. 普段着(カジュアル)

日常生活で気軽に着られる着物です。木綿着物やウール着物は、動きやすく手入れがしやすいのが特徴です。

浴衣は夏の風物詩として、お祭りや花火大会などで楽しまれています。カジュアルな着物は普段着感覚で楽しむことができ、現代では洋服感覚でアレンジする人も増えています。

帯や足元のコーディネート次第で、おしゃれな街着としても着られます*

  • 代表的な着物:木綿着物、ウール着物、浴衣
  • 特徴:動きやすく、手入れがしやすい
  • 適した場面:お祭り、散歩、ちょっとしたお出かけ

素材で変わる着物の格

着物の格は素材によっても変わります。

  • 絹(シルク):最も格式が高く、礼装向き
  • 麻・綿:カジュアルで普段着向き
  • ウール:冬のカジュアル着として人気

フォーマルな場では絹の着物が一般的ですが、普段着なら木綿やウールの着物もおすすめです。

柄や色で変わる着物の格

柄や色によっても、着物の格は異なります。

  • 礼装向きの柄:鶴、亀、松竹梅など、おめでたい模様
  • 普段着向きの柄:小花柄、縞模様、幾何学模様などシンプルなデザイン
  • 格式の高い色:黒、金、銀、深い色合い
  • カジュアルな色:淡い色やパステルカラー

例えば、黒留袖には金銀の豪華な刺繍が施されているため格式が高く、一方で小紋のような細かい模様の着物はカジュアルな印象になります。

着物を選ぶ際のポイント

初心者が着物を選ぶときに意識すると良いポイントをまとめました。

  • 場面に合った格を選ぶ
    結婚式なら礼装、食事会なら略礼装、普段着ならカジュアルな着物を。
  • 素材や柄を確認する
    シルクはフォーマル、綿やウールはカジュアル向き。
  • 帯や小物とのバランスを考える
    帯や草履、バッグの格も着物と合わせると統一感が出ます。
  • 初心者はまず訪問着や小紋から
    訪問着はフォーマルにも使え、小紋はカジュアルながら上品で使いやすい。

まとめ

着物の格を理解すると、どんな場面でも自信を持って着こなせます。

  • 着物の格は、礼装・準礼装・略礼装・普段着の4種類に分かれる。
  • 素材や柄、色によって格の違いが生まれる。
  • 初心者は訪問着や小紋など、使いやすいものから選ぶのがおすすめ。

格を意識して、TPOに合った素敵な着物ライフを楽しんでください!

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この記事を書いた人

「着物とりっぷ」は、着物でお出かけしたくなる、着物と旅行の情報メディアです。 着物の初心者さんでも読みやすい記事を投稿し、タメになる知識を提供させていただいてます.*・゚⁡

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